ストラバイト結晶についてのちょっと詳しいお話。 [健康ノート(ストラバイト)]
前回のつづき。
寒い時期になると再発を繰り返すストラバイト結晶についてご相談。
こっこの黒いデスクチェアのかわりの玄関スツール、上手に使いこなせるようになりました。
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健康な猫でも結晶ができることはあるし、採尿時にはストラバイト結晶が
見られなくても、30分くらい経つと現れることがある。
だから、問題なのは、おしっこのなかに「結晶があること」というよりも、
結晶が結石に変わったり出血等の原因にまでなってしまうこと。
ストラバイト結晶への対応としては、次のことが挙げられる。
1)膀胱の中で結晶の核となっているものを減らすこと
2)結晶化するまえに尿を排泄させること
3)1日のうち1回でも尿が酸性になって結晶が溶ける機会があること
結晶の核について:
結晶は、剥がれおちた膀胱粘膜を核として形成される。
結晶の核となっている膀胱では、新陳代謝によって 常に新しい粘膜細胞が生まれ、
古い細胞が剥がれおちているのだけれど、その量が多い状態(膀胱炎など)にあることが問題。
尿を酸性にすることについては、注意点が。
酸性に傾けすぎると、ストラバイト結晶が溶ける一方で、シュウ酸カルシウム結晶ができるおそれがある。
シュウ酸カルシウム結晶は、一度できてしまうと、尿をアルカリ性にしても溶かすことができない。
したがって、尿を過剰に酸性に傾けることは避けるべき。
運動することによって体内に乳酸が作られ、体が酸性に傾くので、尿のpHを酸性にすることに有効。
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とても詳しくうかがったお話を簡単にまとめるとこんな感じ。
「結晶の核となるものが、膀胱内に多すぎることが問題」
ナルホド・・・ここの根本的な原因をを解決しないから、再発するのね。
最初の写真を反対側からみたようす。。。
折角なので、常日頃感じているちょっとした疑問も先生に(夫くんが)ぶつけてみた。
こっこの抜け毛がとても多い(生え換わりが非常に早い)こと。
1日2回もウンチをすること。
なにかにつけて出す量が多いんだけど、どうしてなのだろうか? と。
すると、こんな答えが。
「体の中から異物・老廃物を排除しよう」とする働きが強いのではないか。
それは決して悪いことではない。
異物や老廃物は尿や便、毛によって排泄されるので、まず「排尿」という
正常なルートから排泄させるために、代謝を上げることも大事。
・水分摂取量を増やす
・運動量を増やす
・体を冷やさない
こっこのワクチンへのアレルギー反応にしても、ストラバイトと表裏一体の膀胱炎にしても、
体の中から異物を排除しようとする働きが強いことが根っこにあるように感じる。
排除しようとしすぎて、自分の体内まで傷つけてしまっているような。。。
もしそうなら、ワクチンに関しては体質改善で解決するのは難しそうだけれど、
ストラバイトについては、代謝や免疫力を高めたりすることによって改善できるかもしれない。
今度の冬はストラバイトとさよならできるように、半年間じっくりと取り組もう。
そんな決意を胸に、今日も朝からこっこと追いかけっこするのである。
眠い。。。
運動で酸性に傾くって…追っかけっこが有効か…と思ってたら、
はは、最後の追っかけっこ…やっぱりしてたのね。早朝からお疲れ様です。
過剰反応は人で言えば、胸にあるT細胞の暴走かなぁと思いました。
アレルギーで過剰反応する、、、そして、体が付いていけず…
その過剰に反応するのは止められる物ではないから、
体に入らない様にするしかない。
こっこちゃんの予防接種は、これかも難しい選択が続きそうですね。
by hi−ragi (2009-06-06 08:53)
細かいことを全然知らなかったので、
しかと拝読させて頂きました☆
by お茶屋 (2009-06-06 09:27)
*hi-ragiさま
追っかけっこ、毎日してますよー。
最近は、おもちゃより追っかけっこが楽しいみたいです^^
アレルギー、そうなんですよね。
止められるような種類ではない。
獣医さんにも、脱毛のようなアレルギーは食事療法で改善できるけど、
こっこのようなタイプのアレルギーは改善はとても難しいと言われました。
予防接種は、抗体価チェックでできるだけ先延ばしにして、
発症すると命にかかわるパルボウイルスへの抗体価が下がった時に
その予防接種だけ受けようと思います。
製薬会社を変更して。
今私に考えられる最善の方法はこんなとこです^^
*お茶屋さま
自分だけで堂々めぐりするより、ちゃんと専門家のお話を聞くことは
やっぱり大切だと思いました。
すごく参考になったし、気持ちがちょっと軽くなりました^^
*itsumoaozoraさま nice!ありがとうございます。
*silver4さま nice!ありがとうございます。
by kurako (2009-06-06 21:12)
飼い主様の心配をどこまで感じてるのか
感じていながら、安心させよとその寝顔?(^_^)
先生のお話きいて、気持ちが少し楽になったかな。
チャイも何年か前に血尿出てしまい、心配しました。
今はすっかり治ったようだけど、こちらが心配したり
神経質になると、チャイもそれを敏感に感じ取りました。
飼い主体調を崩す=チャイ子体調を崩す
ポジティブシンキングになりました。
水をたくさん飲ませたいなと思ったとき、たまたまチャイ子の行動を知って、成功したのは、器にお水をいれて、草を浮かべたら、面白がってちょいちょいつつきながら、お水をたくさん飲むようになりました。排泄が順調になりました。
こっこちゃんとの生活の中で、改善できる良い方法がたくさんみつかるといいなと、思います。(^_^)
by misaboo (2009-06-07 00:14)
いつも勉強にさせて頂いてます~。
ワクチン、家は具合が悪くなる事はないのですが、子猫時代に注射でしこりができた時、次回はアレルギーの注射を先にうってからしたら何でもなかった事はありました。
こっこちゃんにとっても最良の方法が見つかること願ってますね。
by nimama (2009-06-07 11:56)
あーそういえば、前の(失踪してしまった・・・でも一番頼りになった・・・)
獣医さんは、そこのワクチンは京都の製薬会社(kyoto biken) のもので
ほかのと違うとかなんとか言ってました。
確かに今の獣医さんのところのと会社が違うんですよね。
製薬会社の選択もあるんですね。
by maomao_pong (2009-06-08 01:01)
こっこちゃん、小さな体で一生懸命がんばってますね;_;
アレルギーも膀胱炎も、簡単に治るものではないので
じっくり腰を据えて付き合っていかなければなりませんね。
ワクチンは、単独飼いでホテルやシッターさんに預けたりしなければ、
高いリスクを背負ってまで受ける必要は無い気もするのですが…
…でも万が一、ということを考えると、バッサリ切るのも難しいですしね。。
たくさん悩まれてることと思いますが、前向きにがんばってください!
by kae (2009-06-08 09:40)
大変参考になります。
私も、自分の日常生活から意識してみようと思います!
猫達のために改善できそうなこと、いっぱいありそうです。
ありがとうございます^^
by じむ員 (2009-06-08 13:00)
*misabooさま
ポジティブシンキングが大切なんですねー。
チャイ子ちゃんの血尿、ちゃんと治ってよかったですね^^
お水をたくさん飲ませる方法、チャイ子ちゃんらしくてほほえましいです。
いろいろありがとう♪
*nimamaさま
注射でしこり、、、ひゃぁ。
でも悪性ではなかったようで、ほっとしました。
体に異物を入れると、体内でうまく処理できない子も出てきますよね・・・。
ご心配いただきありがとうございます。
*maomao_pongさま
し・・・失踪、ですか?!
何があったんでしょう。。。
ワクチンのメーカーによって溶剤が異なるので、例えば同じ「3種混合」でも
成分は同一ではないそうです。
だから、別の製薬会社のワクチンを使うとアレルギーが出ないこともあるみたい。
*kaeさま
ありがとうございます~。
こっこはひとりっこの室内飼いなので、ワクチンでカバーされるウイルスに感染するリスクは低い方だと思います。
でも、もしも・・・って思っちゃうんですよね。
別の動物病院でこっこを預かってもらったとき、風邪をもらって帰ってきたことがあります。
かかりつけの先生にお話したところ、
「病院はそもそも病気の子がいるところだし、うつってもおかしくない。
こっこはおそらく猫風邪ウイルスのキャリアなので、すぐに症状がでてしまうのだろう」 とのこと。
そんなことがあって、ワクチンをすっぱりやめると言い切れないのです。
でも、もし何年後かに抗体価が下がりワクチンを打ったとして、
そのときにまたアレルギーが出てしまったら、もう二度とワクチンはしないと思います。。。
by kurako (2009-06-08 13:21)
*じむ員さま
少しでもお役に立てたらうれしいです^^
じむ員さんのところは大所帯だから、なにかと大変そうだけど(笑)
ストラバイトもワクチンも、心配しないで済むような日が来るといいなぁ。。。
by kurako (2009-06-08 22:12)
酸性に傾きすぎてもシュウ酸の結晶が…。
おしっこのこともアレルギーのことも、とても勉強になりました。
by Rae (2010-01-20 23:49)
ストラバイトの結晶は酸性尿で溶かすことができるけど、
シュウ酸カルシウムの方は溶かすことができないから こちらの方がやっかいだと、その獣医さんはおっしゃっていました。
そのお話を聞いて、ずーっと酸性とかずーっとアルカリ性みたいに極端にコントロールするのはちょっと不自然なことで、体に支障がでるのかもしれないと思いました。
猫さんによって体質が違うから、一概にこうだとは言えないのだけれど、
少しでもご参考になれば嬉しいです。
Monちゃん、早く治りますように。
by kurako (2010-01-21 23:35)